そう、かな
……うん、兄さんにそう言ってもらえると安心
(兄の言葉を聞いて胸の奥に小さく、それでも確かにあった不安が溶けていくような気がする)
(肯定の言葉を言ってくれたこともそうだけど、相談に乗ってくれたことが嬉しかった)
(思わず頬が緩みそうになるけど、兄の次の言葉に少し顔が曇ってしまう)
……そうなんだよね
そこがどうしても不安で……
(まさしく気にしていた部分を指摘された)
(一瞬喜びかけた分、落差を感じて)
(最初に安心させてくれた兄の配慮に感謝しながらも余計に不安に苛まれてしまう)
(どうすればいいんだろう…と普段はあまり気にしていなかったことなのに、マイナス思考に陥りかける)
(目の前にいる兄に、救いの言葉を求めて縋るような視線を向けた)
(すぐに、自分でもはっきりわかるくらい目を大きく見開いた)
兄さんが、教える……?
(咄嗟に意味を理解できなくて、兄の言葉に耳を傾ける)
(顔を寄せてきた兄が喋るといつもより大きく声が聞こえてくる)
兄さんと、付き合い方の……練習……
(恋人の付き合い方を練習するなんて今まで考えたこともなかった)
(しかもその相手が兄だなんて、本当にただの一瞬ですら想像したことが無い)
(……でも、考えたことなかったのが不思議に思えてくる)
(兄が恋の練習に付き合ってくれるのは自然なこと、しかも今回は兄の方が言い出してくれた)
(本来なら私が頼まなくちゃいけないことなのに、不安な気持ちを察して、勇気付けてくれるための誘い)
(こんなにありがたい提案を、妹として、断るわけにはいかなかった)
……うん、そうだよね
初めてだから兄さんには迷惑かけちゃうかも知れないけど…
それでもよければ、私に恋人の付き合い方、教えて欲しいな
(少し考えて兄を待たせてしまったけど、その分しっかりとお願いをする)
(目の前でいたずらっぽい笑みの兄の目を見つめて、その優しさに感謝しながら)
(本当に優しい、素敵な兄だと思う)
(そんな兄が練習とは言え、恋人になってくれる……)
……ふふっ
なんだか、少し恥ずかしいかも…
呼び方は兄さん、のままでもいいんだよね?
(恋人が部屋にいると考えてみると、急に落ち着かなくなってくる)
(目を見つめて顔を近づけているのも特別な意味合いがあるような気がして)
(照れ隠しのように笑いながら、他愛ない質問をしてみる)
(本当は練習の内容も聞いてみたかったけど、顔がもう熱くなってて、聞けなかった)
(兄の言う通り、練習が無かったらいざという時に困ってしまったと思う)
(今はまだ頬の辺りだけで済んでるけど、練習内容を聞いたらきっと耳まで真っ赤になりそうだった)
(香奈の恥ずかしがり屋さんな所を笑えないくらい、私は恋に弱いみたい……)
【組み込んでもらえると嬉しいです。よろしくお願いします】
【そうですね、キスまでで…流れによっては手を出すのももちろん歓迎です】
【MCで誤魔化せる範囲でしたら、欲望のままに行動して大丈夫ですので】