はぁ………?
(やはり要領が掴めない。しかし暫くすれば浩太が懐から何かを取り出した。)
(何だろうか、そう思う間もなく、室内にチリーン……と音がなる。見ればヒモの先端に
小物が着いたもの。奇妙な形をしたそれが眼前で揺らされ、更にチリーン…と音がなる。)
これ……は………!!う、ぁ…………意識……が………ぁ……。
(肇はそれから放たれる微かな邪気に気づき、すぐさまに懐から符を取り出そうとしたが遅かった)
(鈴の音が頭の中に反芻する。心地よい。意識がどんどん薄れていく…)
(程なくすればだらりと両手を垂らし、ボーっとした表情でその場で立ち尽くす)
…………………
(ボーと虚空を見つめ、薄く唇を開く肇は完全にトランス状態に陥って)
(浩太により、首元にチョーカーを巻かれても一切身動きを取らない。自分の首元から邪気が放たれているのにかかわらずだ)
(そして浩太の命令通りに、自分が隠している秘密、つまりは退魔巫女の事を話出す)
……私は、私の家計は表向きは神社神道としていますが…裏向きにはこの日本に巣食う妖魔を払う一族として
日々人を脅かす…妖魔と戦いを繰り広げています…私もその一人、退魔巫女として…夜な夜なこの街に蔓延る妖魔を討滅していて…
(と、次々に自分の正体を明かしていく。妖魔が如何に危険な存在か。その為に必要な巫術や装備品等など。)
(一般人には決して言ってはいけない秘密を、しかし淡々と語っていく)