(真っ暗な景色…フッと闇が消えて天井が目に入った)
……っ、は
(私の部屋だ…ってすぐに気づいて、それからお風呂場で倒れたことも思い出した)
(気絶してお兄ちゃんの方に倒れたこと、その前に身体を洗ってもらったこと)
(記憶が蘇ってくると、白く戻っていた頰がまた赤くなるのがわかる)
(でもそれだけじゃなくて、お兄ちゃんに迷惑かけちゃったこととかもしっかり思い出して)
……あっ、お…お兄ちゃんっ
(身体を起こしたら、丁度部屋を出ていくお兄ちゃんの後ろ姿が見えた)
(呼び止めようと背中に声をかけて、それから机の上のコップに気づいた)
(心配してくれてたってよくわかって、嬉しさとごめんなさいって気持ちが一緒に胸に込み上げてくる)
えっと、その……ごめんなさい、っ
それとありがとう……
迷惑かけちゃって、でも、ここまで運んでくれて……
(まだ頭の中がはっきりしてなくてうまく喋れない)
(起き上がって頭を下げようと思ったんだけど、ベッドから降りるときにフラついて)
(立つのがやっとだったし…タオルだけを巻いてる格好なのも忘れてたから、押さえ忘れてた)
(部屋の中で…って考えたら着替えの時もそうなんだけど、お兄ちゃんの前で、また裸になっちゃった…)
(でも、慌ててタオルを拾ったりとか手で隠したりはしない)
(お兄ちゃんに見られてるのがわかって…それが恥ずかしくって、でも、気持ちよかったから)
(見られてもイヤじゃない、で終わらなくて、見られたかったのかも…)
(いつのまにか手を後ろで組んでしっかり見えるようにしてて…)
洗いっこも途中で終わって、お兄ちゃんの体洗えなくてごめんね…
でも、久しぶりにお兄ちゃんに洗ってもらえて嬉しかった…
また今度……私の体、見てほしいな…っ
(それだけ言って、私はベッドの方に戻って急いで布団を被った)
(身体を見られるのは大丈夫だったけだ、言葉でこんな風に言うのはやっぱり恥ずかしい)
(と言うかなんでこんなこと言っちゃったのか自分で信じられなかった)
(布団を被ったまま身体を丸めてると、心臓が激しく鳴ってるのがよくわかった)
(お兄ちゃんは何て返事したんだろ…まだいるのかな…)
(わからないけど、とりあえず今はこの恥ずかしさに耐えないといけなかった)
(それから少しして、鼓動が収まった頃に体の力が抜けていって)
(多分さっきのぼせた疲れがまだ残ってて、私は眠りに落ちていった…)
【こちらも遅くなりました】
【そうですね、次からは雪菜に切り替えにしましょうか】
【何の相談もせずダウンしてしまいごめんなさい…書いてて、香奈がパンクするって気づいてこうなりました】
【雪菜パートは数日後、今回みたいに夕食後に声をかける形か、他の場面かはお任せします】
【雪菜の格好が制服のままでよければ平日、私服がよければ休日と指定してください】