「全く…仕方ありませんね。」
(学園では一切見れないだろう意気揚々とした唯我の素の姿に溜まらず苦笑して)
(鏡の前には自分と唯我の姿が。そういえば背中を誰かに流してもらう等いつ頃だろうか)
(しっかりとスポンジが泡立てられ、背中からゆっくりと撫でる様にして摩られていく)
「んっ……………。会長、手慣れてますね?」
(その手つきから中々どうして心地よい。マッサージされる様で、気持ちよくて)
(温泉からもほのかに甘い香りが。嗅ぐと少し気持ちよくなってくる。頭がぼーっとして。)
(のぼせたのだろうか?ともあれ今は湯船からは出ている為大丈夫だろうと思いなおして)
「ふっ、う……え?あ、はい…こう、ですか…?ひゃんっ…か、会長…くすぐったい…です。」
(ぼーっとしている所に、耳元で囁くようにして聞こえてきた声。)
(頭の中に妙に入り込む様なソレは、なぜか逆らえない。誘導されるままに腕をあげてしまう)
(そこに優しくスポンジが動かされ心地よさがこみ上げてくる)
「ふぅ、はぁ……っ、どうも、逆上せた…みたいです…」
(妙に気怠い。瞼が重い…身体も熱くて。少しずつ力がぬけていく…)