>>57
ひぃ!!
(落ちてきたものは大振りのナイフだった)
(逃げようという動きも遥香はできずにその場で固まる)
いっ……
(アイゼンで頭を踏まれ、力加減をしているのかただただ激痛のみが頭に伝わり続けながらその光景を横目に見る)
(何度も頭にあたるか当たらないかという位置でナイフを叩き付けられ、妙に間延びした金森の言葉が聞こえてくる)
(そしてナイフを今度は肌に触れずにパーカーに突き刺して固定される)
(息を突くのも束の間、今度は頭の横に錆びた金槌が振り下ろされた)
(また金森が何かを言い、立ち上がる)
……っ!!
(その隙を見逃さず、遥香はナイフの刺さっているパーカーのファスナーを降ろして脱ぎ捨て、走って逃げ出そうとした)