>>582
「………っ……」

意識が戻るヴィーナ。目を開ければそこは、薄暗く殺風景で、漂う空気は重かった。
ここは何処だ。それを思う前に自らの手足が拘束され身動きが取れないことに気がつく。

今まで任務を失敗したことのないヴィーナにとってはイレギュラーな状況だが、ヴィーナは深く息を吐き出し落ち着いて思考を巡らす。

その時、部屋に扉の開く音が響いた。ヴィーナは開いた扉の向こう側へと目を向ける。