【お気遣い感謝ですっ】

>>586
「……なに……?」

自分に行われるのは拷問ではない。だとすると、この女は一体何がしたいのか。
考える暇間もなくヴィーナの顔面に拳が駆ける___。
思わず目をつぶり構えるヴィーナだったが走るはずの痛みがなく、目を開ける。

「………何を言っている…?なんのことだ……!!」

拳を引いた女の言うことはヴィーナには理解できなかった。
得体の知れない物への恐怖。それをかき消すように再び語気を強める。

「……お前の名などどうでもいい…!…くそっ…!」

今まで会った悪人のどのタイプにも属しない目の前の女。
表には出していないつもりだが少しずつこの状況とこれから起こることへ恐怖が芽生える。

「……ビデオ?女優だと…?ふざけるな…!」