ヴィーナは確かにアヌスの快感に喘ぎ声を上げていた
その喘ぎはクレアが乳首を舌で責め始めた瞬間、更に何倍にもなった

このまま快楽で彼女の脳を屈服させ、その後従順な奴隷として処刑できると考えていた

だが……クレアがクギを出した瞬間、ヴィーナの視線が確かに変わった
先ほどとはまるで違う、まるでこれなら私でも耐えられる、と言わんばかりの鋭い視線


ふぅ、とため息をひとつ
「仕方がないですね……」


まあいい、少し責め方を変えよう、技術は必要だがそういう練習だって当然している


「これぐらいは……初心者さんでも大丈夫ですよね」

カメラに向かってそう言うとクレアは懐から取り出したクギをヴィーナの右手首を拘束する手枷
そこに空いた小さな穴から一つを

「ここかな?」
慎重に選んで通すように突き刺してゆく
クレアの腕力だけでは完全に押し通すことは難しいのだろうか、硬い骨か血管に当たりびくとも動かなくなる
少しうんうんと押し込んだ後……
小さな金槌のようなものを取り出し、ごぉんと音を立てて打ち込んだ!


右手が済めば左手、そしてそれが済めば膝受けのバンドで固く拘束された右足……左足
ヴィーナがどんな反応を示そうと構うことなくどんどんと打ち込んでゆく
やがて四本を打ち終えた後

「ね、痛いですか〜?大丈夫、お尻の穴のぶるぶるに集中すれば
痛いことも、苦しいことも悲しかったことも……大事な人のこともみんな忘れる……そのまま溺れちゃいましょう」

実際、クギは鋭くまた事前に鎮痛剤を打ったこともあり一度打ち込まれてしまえば後に続く痛みはそれほど激しいわけではない
もしヴィーナが望むのなら、アナルに意識を集中し、バイブの快感で痛みを上書きするのは容易かもしれない


ただ、ヴィーナにとってはその釘が大事な腱に向けて打ち込まれたということと
「……どうせもうこの手足でイケナイお仕事するのは無理なんですから」
クレアの言葉のほうが堪えるかもしれない

「ふふ、役立たずになってしまいましたよ?
 もう大好きなボスのために使い捨てのコマになるのもできなくなりましたね?」

続く言葉は耳打ちするかのように小さく告げられた