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「……うっ……んんっ……」

淫具がヴィーナの膣壁を押しのけぬぷぬぷと沈み込んでいく。
途中、淫具が引っかかり少しの痛みが走ったがそれも一瞬で、また奥へ奥へと進んでいく。
そして淫具全てを飲み込み、結合部からは血と愛液の混じった液体が垂れる。

「んあぁっ…!!はあっ…んぅっ…!」

女がスイッチを入れれば中の淫具が震えだした。
膣内を激しく揺らされヴィーナの口から淫な嬌声が漏れ部屋に響く。

快楽に踊らされているのも束の間、女からとある"依頼"が。
それは激しく腰を振り15分以内に絶頂しろ、というもの。死の淫具を使っている時、絶頂は死を意味する。
それができなければボスの娘に手を出すというのだ。
最後の最後まで外道な女。しかしボスの家族を出されれば反抗する理由など出てくるはずもなく、ヴィーナはぎこちなく腰を振り始める。

「はぁはぁっ……ボ、ボス……んっ……ごめ…んなさいっ……任務に……失敗し……私はもう…あっ……殺されてしまいます…っ」

残り15分の命。最後の言葉を伝えるのは当然、ボス。
喘ぎ混じりにボスへの言葉を紡いでいくたびにボロボロと涙が溢れてくる。

「……私を…拾ってくれて……信頼して……くれて……んはっ……ありがとう…ござい…ますっ……あっ…」

この姿を見て、この言葉を聞いて、ボスも同じように泣いてくれるだろうか。
私を殺したこいつらを探し出して、復習のために動いてくれるだろうか。

「…ボス……私のことは……忘れてください……どうか……どうかご家族と……お幸せに…っ」

いや、そんなこと思うのは贅沢だ。
産まれてからずっと独りの私を拾い、育て、信頼してくれた。それ以上求めるのは申し訳が立たない
拾ってくれなければ今頃その辺で野垂れ死んでいただろう。
ボスに逢えただけで、私は幸せだったのだ。
だけどせめて、ボスの目の前で死にたかった…。

「……あっ…んああっ…!ボス…….やだっ……死にたくない…っ!…ひゃっ…んはっ…!…もっと…もっと一緒にいたかった………ボスっ………さよなら…っ」

「んはぁっ…!ぅあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"ッ!!!!」

心の表面で悟っていたとしても本心は死の恐怖や別れの悲しみでいっぱいだった。
もう絶頂が近い。達観していた心の表面が溶け出し、本心が溢れ出す。
膣内がヒクヒクと疼きだし、着実に残酷な絶頂へと向かおうとしている。
ヴィーナが別れの言葉を告げた後、ビクンッと大きく体が痙攣する。
そして同時に乾いた発砲音が辺りに響いた。淫な嬌声は聞くに耐えない絶叫へと変わる。
膣口から流れ出る血は鮮やかなものではなく、ドス黒かった。

「あ………ぅ………ボ…ス……………」

遠のく意識の中、虚ろな瞳で虚空を見つめる。
下腹部に痛みが走っているが悶え苦しむ気力も力も残っていない。
死ぬ間際にまで想うほどの、ヴィーナのボスへの狂信的とも言える好意は女にどう映るのだろうか。
数分後、糸が切れたようにガクリと項垂れるヴィーナ。
その瞳には凛々しさも気丈さも、生気さえも無かった_____。