『俺の配下になる気はないか?俺は種族に偏見は持たないし、能力を重視するクチだ』
そういうガリアスに警戒を抱く。
(戦いで傷つくのを恐れないっていうやつは、戦闘力の低下を気にしない馬鹿か、そうじゃなければいつでも回復できる環境にいる…そういう奴は、絶対に最後に人を見捨てる…)
「悪いけど、お断りだね。自分より優れた奴は、自分より目下の奴を手ごまにしか考えない。私は同じぐらいの力の者と、自分に見合った生き方をしていきたいんだ」
(だから、どれだけ女にだらしなくて、わがままでも、こいつのことは裏切れない)
呼吸がいくらかできるようになると、扉に組み込まれた恋人とガリアスの間で立ち上がる。
まるで、動くことのできない恋人をかばうように。
謁見の間から異臭とともに、奇妙なものがはい出てくるのに気が付く。
(なに…赤ん坊?違う…なんだアレは…)
剣身が三十センチほど残ったサーベルを構えて、這いよるモノに身構える
赤子に似た本体と、その背から生えた蕾が生理的嫌悪を嫌が応にでも湧き上がらせていた。
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