>>257
「わぁ……、ここがボクのはじめてになるダンジョンなんだね……、わぅ……が、がんばらなきゃ……!
……オーバンさん、ボク……いっぱい迷惑かけちゃうかもだけど……よろしく、お願いします……!」
ついに対面した初めて挑むことになるダンジョンに目を輝かすプラット
しかしそれは最初だけ、暫くすると入り口から漂う重厚な雰囲気はオーバンのアドバイスとの相乗効果で強いプレッシャーとなりプラットへと襲い掛かり
見る見るうちに不安混じりな真剣な顔に変わり後ろに立つベテランの言葉をしっかりと聞かないといけないと意識を植え付けられていく

そんな不安に染まる中、始まるダンジョン探索
一つ目の仕掛けも、二つ目の仕掛けも、小さな身体とまだ幼く思慮の足りない頭脳で解き明かしていくプラット
しかしそのいずれにしてもオーバンのナビゲーションという、お膳立てがあったからこその成功だった
順調にも思えるダンジョン探索だったが、その成功体験は毒の様にプラットの意識を蝕んでいく

「オーバンさん、これ……!」
最初のうちは自分で解決方法を考えようとしていたプラットだったが……

「オーバンさん、どうしよう……っ、いきどまりだよぉ……わぅぅ……」
仕掛けを解いていく内に、段々とオーバンのヒントを求める様になり……

「オーバンさん、次はどうすればいいの? 解除はボクに任せて!」
遂には自分で考えることはなくなり、オーバンにすぐ答えを求める様になってしまった
そしてそれはプラットの中でのオーバンへの信頼感を高めてしまったということで、
警戒すべきダンジョンの中だというのに呑気に手を繋いで歩き出すまでしてしまって

「……わぅ、またいきどまり? なにもないし、……オーバンさん、わかる……?」
そのような状態で迎えた次の仕掛け
一つもヒントが存在しない扉の前で立ち往生することになる二人だが、プラットはすぐさまオーバンに答えを求める
ただプラットの目には不安が宿っていて、アレだけオーバンに頼りっぱなしだったとはいえノーヒントでは彼も分かりようがないと思っているのだろう
またそれとは裏腹に、それでもオーバンならきっと何でも知ってるだろうという期待も含んでいた


【返しまーす! 今日もお疲れさまでした!】