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「へぇー! やっぱりオーバンさんはなんでもわかるんだね、すごいや!」
不安の中に入り混じった期待を応え、説明を始めて見せるオーバン
説明に一区切りがついてから改めてプラットは感嘆の声をあげ、またもやオーバンのお陰で次に進めると思ってははしゃいで見せる

「……わ、ぅ……? オーバン、さんが……ボクを……?」
ざわり、悪寒に似た感覚を覚えるプラット
向かい合わせになり投げかけられる一回り、二回りも歳が違う相手の初めて受ける告白に驚きを隠せないでいた
オーバンの告白がトリガーとなり、開きだす扉の御供忘れてただ茫然と事態を飲み込めないでいて

「な、なんだ……そういうことなんだ……、ふたりの言葉でひらくんだね……っ、わぅっ、まかせてー!」
そんな状態をオーバンの言葉が引き戻し、僅かながら開いた扉を見ては笑顔を取り戻してみせるプラット
どうやらさっきまでとは違うオーバンの態度に、驚きを受けただけみたいだ

「わぅ! オーバンさん、好きだよ! わふふーっ、はずかしい!」
そうと分かれば躊躇することもない、早速オーバンと向き合うと開場の条件を口にする
誰にでもこういった言葉を交わしてきたプラットにとっては手慣れたもので恥ずかしいだなんて嘘っぱちで彼女なりの冗談だった
その言葉を皮切りに地響きを鳴らしながら開いていく扉、「じゃあ、いこ!」と再びオーバンの手を取ると扉をくぐり先へと進む

ちょっと進んだ先、プラットは僅かながらチクリとした胸の痛みを感じる
ふと、変わらず手汗でべとべとなオーバンの手の平に目を向けて見つめると今さらながら手の大きさと厚みに意識が行き
空想してしまう、先ほどの告白の言葉と肩を掴む大きな手を
それを理由も分からないし、程度としても低いものの怖いなと思ってしまう
まだ目覚めたばかりな乙女心の正当な不快感だとは知らずに……

「わぅっ、スライム……! にゅるにゅるしてて気持ちわるい……
でもまかせて! おとーさんが打った剣があるもん! いっとーりょうだんしてあげる!」
名前も知らない不可解な感情に悩まされる中、オーバンと共に出現したモンスターの存在を確認すると
ちょっと嫌そうに顔を顰めるも、その先に見える扉がプラットでも倒さなきゃいけない存在だと分からせる
ベルトにかけた剣を手に取ると、構えを取るプラット
不釣り合いにもその構えはとても自然で、プラットの背後に優秀な師範がいた事を分からせて
細かく息を吐く音と共に迷いなく、目の前のスライムを使って有言実行してみせた

しかし……
「わぅぅぅううう!? やだぁーっ、べとべとがふっついちゃったよ……、わぅぅ……」
スライムの特性を知らなかったのか、切った後も残心を忘れないプラットに襲い掛かる拡散液が彼女に悲鳴を上げさせる
顔から股下に掛けてまんべんなく汚れてしまった姿は、色が色ならばとてもいかがわしいものとなり
身体に絡みつくねとねとした感覚を不愉快に感じてか、今にも泣きだしそうになって
すぐにごしごしと手や前掛けの布で自身が良しと思うままに身体を拭く
当然そんなことでは完全に除去できるはずがなく、僅かな粘液が肢体に残って

「わぅ……オーバンさん、これ、持っててー! べとべとだから着たくなーい!」
それによりどういう事が起きてしまうか分からないまま、ベルトを外して身体を拭くのに使っていた布を徐に外しだす
続いてレギンスさえも粘液がたっぷりかかってしまったという理由で外し、オーバンに手渡しあっけらんと下着姿になってみせ
今までの道中で沢山かいてきた汗でショーツが張り付いてしまったお尻と尻尾を見せながら扉の前へと向かって



【今日は早めに帰れたのでなんとか返せました!】
【具体的には11日から14日か15日まで返事を待たせちゃうと思います、よろしくおねがいします〜】