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正直な思いを伝えて相良さんにお願いをしました
でも返ってきたのは、逸る気持ちを抑えられなかった私を優しく諭す言葉です
右の頬に手を添えられて微笑みながら語る言葉に、浮かんでいた疑問が溶けていくのを感じました
相良さんは本当に私のことを考えてくれている。想いがしっかりと伝わってきます

「……はいっ」

ムードを大事にしたいと言われて嬉しくなります
想像したことしかありませんけど、やっぱりいいムードの方が楽しめると思います
私は頷いて、嬉しそうに笑みを浮かべました
相良さんはまだまだ大切なことを語ってくれて、私は耳を傾けていきます
その間に、頬に添えられていた指が首を伝って胸元へと降りてきていました
円を描くように、胸の膨らみの中央をなぞられると、ムズムズと体が反応します
中心部分には触れずに、その周辺だけをなぞり続けられると、少しもどかしくなりました
相良さんの顔を見ていた視線を、胸元に向けてみます
男性の指が胸に触れてくる様子を初めて見ました
顔が赤らんで、少しずつ息が荒く溢れ始めていくのを感じます

「あ……っ。……こういうこと、なんですね♪」

手が離れていくと驚いて、離れていく指先を目で追いました
頬を紅潮させながら相良さんの顔を見て、笑っているのを見ると理解します
本命にいきなり行かず、少しずつ焦らしていく方が盛り上がって、長く楽しめるんですね
理解できたことが嬉しくて、満面の笑みになります

「初めてで、焦っちゃったみたいです。はい、一緒に入りましょう♪」

さっきの私自身の行動を反省しながら、一緒にシャワーを浴びるという提案に賛成します
案内されるまま更衣室に入って、制服のボタンに手をかけました
でも男の人の前で服を脱いだ経験は無くて、ためらう気持ちが少しありました
動きが鈍くなった私の様子に目ざとく気付いた相良さんが、先にお風呂に入ると告げてくれます
本当に、細かい配慮のできる素敵な男性です

「ありがとうございます…っ。相良さんが入ったあと、すぐに行きますね」

お礼を言って、相良さんが先に服を脱ぐのを見守ります
恥ずかしいのは同じだと思いますし、目を逸らしたほうがいいと思います
でも気になって、逞しい身体が服の中から姿を現していく様子に見入ってしまいました
上半身が目に飛び込んで、次に下半身が見える。その時は、流石に視線を外して横を向きました
これからベッドで目にすることになるのに、恥ずかしがってしまいます
相良さんの言う通り、ゆっくりで大正解だったと改めて感じました

服を脱ぎ終えた相良さんが浴室に入っていくのを見送って、私も制服を脱ぎ始めます
ブレザーとブラウスをまず脱いで、それからスカートのホックも外して瞬く間に下着姿になりました
順調に進んでいるようですけど、さっきまで男性が服を脱いでいた場で同じように服を脱ぐのは不思議な気分です
ブラジャーのホックを外して脱いで、ショーツにも手をかけて、脱いでいきました
浴室の扉一つ向こうでは、相良さんがシャワーを浴び始める音が聞こえます
そんな場所で、服を脱ぎ終えた私は一糸纏わぬ姿になっています
外国の血が入っている私は、学校の友達よりもかなり白い肌です
一方で胸の膨らみはまだまだで、あまり豊かとは言えない体付きでした
相良さんの目にはどう映るのでしょうか
沢山の女性を抱いてきた人の目には、細く華奢な身体が物足りなく見えるかもしれません
不安が急に出てきて、言われた通りバスタオルを巻いていく考えも頭には浮かびました
頭ではそんな風に考えながら、身体は早く前に進めと促してきます
さっき胸を刺激された時から私の乳首は硬くなり始めていて、白い膨らみから桃色の突起が浮き上がっています
心を決めた私は何も身に付けないまま浴室の扉を開いて、相良さんの元へ歩み寄っていきました
顔はまだ赤いままでしたけど、恐る恐るではなく明るい笑みを浮かべています
「お待たせしました、相良さん♪」