>>463
ここか……。
(薄暗い洞窟の中妖魔の気配に囲まれている。)
(それなりの妖気だ。)
(だが関係ない。単騎で妖魔の大群を殲滅した事さえある。)
(大気中の風の力を無尽蔵に取り出し力に変える。)
(この霊珠の力がある限り無敵だ。)

気色悪い。
(目の前に転がる大量の卵を見て目をしかめる。)
(昆虫の卵というのはどうにも生理的にうけつけない。)
(速やかに駆除して帰るとしよう。)

風の刃よ――切り刻め。
(命に従った大気が刃と化してすべての卵を一気に切り刻む。)
(これで任務完了――のはずだった。)

何……これ……っ。
(悪臭に顔をしかめるのも束の間、下腹部に熱湯を注がれたような熱さと水の感触。)
(スーツの中で潮を噴いた事に気付く事さえできない。)
(それほど頭が混乱してしまった。)

くぁっ……!
(今度は胸が熱い。)
(膝をついて胸を抑える。)

だめだ…息を吸っちゃ……。
(だが霊珠が喪った体力を回復するためにどんどん周囲の淫気を取り込んでしまう。)
(もう取り返しのつかない程媚薬体液が身体に取り込まれてしまっていた…)