>>523
「疲れたの?」
(視界が晴れ、開けた先に居たのは変わらず、先程の少女だった)
(数は倍以上になっており)
(みな、同じ感情の読めない顔をしている)
「調べよう」
「調べましょう」
「お姉さんはどちら様?」
「お姉さんは何物?」
(そして、少女達は一斉に蓮花にへと近づき、みな思い思いに彼女を掴む)
「これは服」
「これは武器」
「邪魔なものを捨てよう」
「捨てよう」
(服を破り捨て、刀を奪い、折って放り投げる)
(暴れようが、少女達は止まること無く蓮花の身ぐるみを剥いでいく)
(いつの間にか床から現れた肉の触手が蓮花の片足に絡み付き、逆さまのまま無造作につり上げる)
「お姉さんは何物?」
「調べよう」
「調べよう」
(すると、一部の少女達は剥いだ蓮花の所持品を食べ始める)
(刀をまるで木の枝のように折り、小さくしお菓子のように捕食していく)
「お姉さんは人」
「お姉さんは妖魔?と戦う人」
「お姉さんは中に変なものを持ってる」
(徐々に少女達は床に吸い込まれていき、その数を減らしていく)
(そして最後の一人となった瞬間、床の肉が少女を包み込み)
(大きさを変えたかと思うと、繭のように開き、中から先程の少女と良く似た、しかし歳は明らかに上の女性が現れる)
「ふぅ.....お姉さん、改めましてご機嫌よう?」
(女性は微笑み、スカートの端を持ち上げながら宙吊りの蓮花にお辞儀をする)