魔物にたかるような無数も鎌鼬
思わず飛び退くがすでに遅く、魔物の皮膚のキノコや腕が切り取られ、その破片が地面に飛び散った
「ひ、いいいいいい、いきなりとはねぇ」
生きている。それだけでも驚きではあったが、所詮は雑魚レベルであることがうかがえた。
「よ、よくも私を傷つけてくれましたねぇ!」
所詮は人並みの知恵を持つとはいえ魔物のやる事か
それは、彼女に切られたことを認識するといきなり突撃してきた
「食らいなさい!」
そして切られていない方の腕を彼女に向かって振るうと、その先端から菌糸のようなものが放出された
その白い液体は糸のように彼女へと向かっていった。
彼女が避けようとしてようやく気づくだろう。
彼女の足が妙にくっつく。それが先ほど切り落とされたものがトリモチのようになっていた。
「ふははは、食らいなさい!」
同時に彼女の腕に菌糸が拘束したかのようにくっついた。
「これで、あなたは動けないでしょう! ふふふふ、人間ごと気に私の体液はどうやってもとれな……」
だが、悲しきかな、彼女の腕力には勝っていても風と剣術の前には、魔物の技は明らかに劣り過ぎていた。