(マナで強化された渾身の蹴り。その速さを追えるものだれも魔物たちの中では居なかった)
(めり込んだ蹴りは確かに感触があり、一瞬は勝ちを予想できていたが)
おやおや、さすがですね……
(様子がおかしい、具体的にはナメクジのヌメヌメした感触、いやめり込んだ足が巨大蛞蝓から離れなかった)
ふふ、どうしました?
(見れば、ブーツには体表面と、腕についているのと同じ粘液がまとわりついていて)
(ようやく、この判断が間違っている事を気づかせていた)
それに、この子の体の液は危険なんですよ?
(さらに体を密着させてくるて、全身にナメクジの気持ち悪い体の粘液がまとわりついてくる)
(だが、気持ち悪さ以上に……体中がしびれるような熱くなるような感触がしみ込んできていた)
実は猛毒なのよ。死には至らないけど強力な媚薬でね、に三日ずっと触れてるとそれこそ気が飛んじゃうみたいなすごいの
(よく見ればブーツなどにも穴が開いてきて直に感触を感じていて)
(わずか数分触れただけでも劇薬になるナメクジから離れたのは、ブーツが溶け切った時にようやく外れる)
(さらに、足には気づかないうちに粘液だまりが出来ていて、動くときに気付くだろ)
さぁ、だいぶ消耗したわね? どうする?
(周りには観客がまだ心配そうに見てる。こいつらを倒さない限りどうしようもないのは目に見えていた)
(それは……)
まぁ、後は私を倒すしかないけど……
(もう詰みである事が確定した瞬間で、彼女の向って大量の汚らしい白濁液が吐き出された)
【そうですね。上の避難所で】