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(口内に溜めた紅茶を、舌を通じて耀の口内に流していく)
ん、ん…んぅっ…
(紅茶を零さないように、さっきの耀みたいに深く唇を重ねていく)
(耀は少女が姿勢を崩さないよう、腰と背中に手を回して支えてくれている)
(さらに少女の緊張が分かるのか、回した手で背中をポンポンと叩いてくれている)
(こういう場面でも優しさを見せてくれる耀に、少女は心中で大好きと何度も叫んでいた)
んっ、ちゅるっ…ふ、ぅ…んちゅ、ちゅむっ…
(大好きの感情を伝えたくて、何度も貪るように唇を重ね、紅茶をトロトロと流していく)

(やがて少女の口内の紅茶が殆どなくなった)
(残っているごく僅かな紅茶に、少女は唾液を混ぜ合わせる)
ふ…んぅっ…じゅ、る…
(紅茶とは名ばかりのほぼ唾液だけのものを、少女は耀の舌に渡す)
(全ての紅茶を耀に口移し終え、少女は閉じていた瞳をうっすらと開いた)
(潤んだ瞳に映る耀の瞳)
ふ、ぁ…
(そのまま耀の瞳を見つめながら、少女は名残惜し気に唇を離す)
(伸ばした小さな舌が最後に耀の口内から出てくると、唾液が糸を引きながら落ちていく)
……
(恥ずかしいのか、耀と床の間を視線が何度も揺れている)
…え…えと…お兄、ちゃん…
(思い切ったように口を開き、今度はじっと耀を見つめる)
あ、あたしの紅茶…どうだった…?