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(立ち上がった少女の額を、耀がつつきながら注意してきた)
うん、ごめんね。
これからは気を付けるね?
(素直に謝りながら、少女は耀に向かって微笑む)
(お尻を濡らした少女を見て、耀が雪を払いながら話しかけてきた)
うん、ここまで来るのに時間かかったもんね。
(頷く少女に、耀が秘湯の話をしてきた)
ふぇ、そんなすごいのがあるの!?
(秘湯という単語自体、テレビ番組でしか聞いたことがない少女)
(そんな単語を聞いた少女は、瞳を煌めかせながら何度も頷く)
うん、うんっ、秘湯行く!絶対行く!
だから、早く宿に入ろ?
あっ、それとあたし、泊まる部屋とかも見てみたい!
(旅行の楽しみと言えば、食事や観光だ)
(でも旅行の内容によっては、宿の部屋も1つの楽しみになる)
(耀が予約してくれた宿の部屋を、少女は旅行前から楽しみにしていた)

(さすがにもう転ぶことはなく、無事に到着した少女)
(受付を済ませて、耀と一緒に泊まる部屋に案内された)
…!!
(部屋の中に入った少女は、その豪華な内装に声が出なかった)
(自分が住んでいる館も大概だが、それとは違う和の雰囲気に圧倒されている)
(とてとてと歩いて部屋を見て回り、耀と一緒に窓から見える山々を見つめる)
…すごい…
(いつもなら元気な返事をする少女が、呆然としたように呟く事しかできない)
あ、あの、お兄ちゃん…あ、えと…あ、ありがと…
(言葉が見つからなかった少女は、結局耀にお礼を言うのが精一杯だった)

【21時半だとこれで凍結ですね】
【宿に到着しましたし、旅行はここからが本番、でしょうか?】
【それで私の予定ですが、明日も同じ時間に来れると思います】