>>550
(先輩の指す方向には湯気が上り、温泉特有の臭いと湯気が立ち込める管理もされているような温泉があった)
(簡易的な木製ではあるものの東屋や小屋、ベンチなど設備なども充実しており人の手が加わっているということが伝わっていた)
(禊に利用する泉とは雰囲気や設備など色々なところが違い、温泉に来るのも初めてで私は無意識に目を輝かせていた)
ありがとうございます、はい……わかりました!
(小屋を開け、バスタオルを受け取るとまずはかごにカーディガンを脱いで入れる)

(靴下、ジーンズと脱いで脱衣かごの中にそれらを入れるがシャツを脱ぐところで一旦手が止まる)
……
(先ほど身の上を話したとはいえ刺青を人に見られるのには抵抗があり一歩が踏み出せずにいた)
……もう話したことだし大丈夫…………大丈夫…………
(そう小さく呟くとシャツを脱いで下着姿になる)
(ショーツを脱ぎ、さらしを解くと一糸まとわぬ裸体になるが一年の年月を経たとはいえ癒えない傷跡が四肢や胴体に所々見え、背中には大きく紫と黒で彩られた蓮華の花の刺青が彫られていた)
(下着やシャツをかごにしまうとやはり引け目があり、先輩の後に続いて私は浴場へと向かう)