>>104
(硬くなったり縮んだり、紙一重の勝負だった)
(裸を晒すことに羞恥を見せない彼女に対しても複雑な心境だった)
(自分はあんなに楽しそうに振舞えない)
(本当の自分を晒すことは、どっちつかずの半端者であることを晒すのと同義)
(親しい人たちにカミングアウトをしたことはある)
(多少戸惑ったが、以前と同じように振舞おうと努力してくれた人もいる)
(有難いと思うと同時に、気遣いを強いて申し訳ない気持ちで一杯だった)
(そして、両親以外に本当の全裸を晒したことは、未だにない)

ぶふっ!ふふ、服はもう着てもいいですよね。
と言いますか、僕もう寒いので着ますよ!
(さあこれから真面目なお話を、と思った矢先にぷりりとした臀部を目撃して)
(思わず吹き出す。刺激が強すぎて困ります。意志とは無関係に再び血液が)
(一点に集中するのがわかる。けれど、どうしても見逃せないものがあった)
(けれど、それよりも先に服を着よう)
(視線を外してブラを拾いながら、さきほどのシーンを想起する)
(あれは蛇の入れ墨か。絡みあう二匹の蛇の図案だった)
(蠢いていた。それが、ただならぬものであることだけは理解できた)
(……見られていた)
(あれに見られて、とてもではないが半裸でいることに耐えられなかった)

(気配はない。正確にはその境界がわからないというべきか)
(人間の霊気と違い、神の気配は透明でありのままなのだと巫女だった母は)
(教えてくれた。言うなれば、神は自然現象の顕れ方そのものなのだとも)
(風を司る神さまがいるのなら、吹き付ける風そのものが神の存在性なのだろう)

座るのはいいんですけど。
ですから、その、服を着てください。目のやり場に困ります。
(全く整えられていないが、パンツと上着一枚だけ着てようやく少しだけ落ち着く)
(だと言うのに、乙姫ちゃんは全裸のまま足を崩して座っている)
(対面に座るものの、どこに視線をやっていいかわからない)
(男だって女だって、女性がそんな姿していたら対応に困るだろう)

未成年ですから遠慮します。
……僕の個人的な感想ですか。そうですね……
とても楽しそうでした。だからお邪魔するのが無粋なのはわかってました。
それに関しては謝ります。すみませんでした。
(未成年の飲酒を咎める場面なのだろうけれど、それこそ無粋なのであえて流す)
(個人的な感想を問われたので、正直な所感を述べる)

このお祭りに関しては正直に話すつもりはなくなりました。
この季節になると大量の蛇が沸くとか、地元の人が伝統を復活させる祭りを
やっているとかありきたりな話をでっちあげるだけです。神様や巫女さんとの
適切な距離の取り方を誰もが知っているわけじゃありませんし。
だったら最初から曖昧にしておくまでです。
枯れ木に桜が咲いたのは、説明しようもありませんしね。

【置きレスにお借りしました】