>>19
どうもご丁寧に。深夜のお使いなんて大変ね。
ひめな、あおいさん、ね。ええと、葵さんでいいかしら?
私は、そうね……乙姫ちゃんで。
(第一印象は「なんか堅苦しそう」だった。今夜のこれからを考えると滅入りそうだ)
(たぶん、「やってらんない!」みたいなことも考えられるし、力を抜いた方がいい)
(というミズチの配慮での"乙姫ちゃん"ある。けして、意地悪ではない)

それじゃ、こっちね。
使わない部屋は防犯センサーが入ったままだから、他の扉とかは触らないでね。
この間もね、忍び込もうとした馬鹿なファンがいたのよ。
警備員が捕まえて警察につきだしたけど、退学になったらしいわ。
有名な国立大学に入れるくらい頭が良くても、そうゆう馬鹿なのって関係ないのね。
(葵への牽制ではなく、単純な世間話のつもりで話しつつ、狭いエレベータで3階へ向かう)
(2階はレッスンルーム、3階には事務所と応接室になっており、応接室へ案内する)
(壁には乙姫ちゃんの宣伝ポスターがはってあり、地元商工会の感謝状が飾ってある)
どうぞ、そこへ座って。
お茶でいい? コーヒーもあるけど、御神酒とは味がぶつかっちゃうのよね。
(葵にソファーをすすめて、ミズチは電気ケトルのお湯でお茶をいれる)
(丁寧だが、あまり上手なお茶の入れ方ではない。ふだんは自分ではやっていないのだろう)
(お茶請けは箱根の温泉まんじゅうだ)