>>223
(どうやら渡辺の目の前にいる高校生は巻き込まれてしまったようだ)
(もし異能者であれば……と期待していたがそれも叶わない)

高等部の弦場あいす、か。それじゃ帰りだな。
……あの化物はひょっこりというより、ズドン!って感じだが。

(電光石火の勢いで線路と道路を疾走する、蠢く異形)
(渡辺の得意とする近接戦闘は無意味だとよく分かる)
(と、高校生が何か思いついたらしく、こちらへと疑問と提案をしてきた)

いや……まだ思いつかないな。
あの化物がその内この道路を通ってくることもありうるかもしれないが、
はっきり言って俺にはどうにもできない。
痛いことには慣れているが、死ぬほど痛いというならなるべく避けたい。
しかし、最後に確かめたいことがある。

(そう言って渡辺は小石を何個か拾うと、道路の左右に一つずつあるビルとビルの隙間の路地にそれぞれ小石を投げ込む)
(だが、先程のように異形は来ない)
(ただ甲高いベルの音が鳴るのみだ)

……待て、路地は安全か見てくる。
そこを動くなよ。

(ゆっくりと警戒しながら右の路地に入り、曲がり角に差し掛かる)
(交差点か線路でなければ来られないのか?と思いつつ、渡辺が通路の先を見た瞬間だ)
(夕焼けに照らされる目の前の光景は、遮断機のない踏切と、佇む弦場ただ一人)
(鳴りやまないベルの音はだんだんと高くなっているように感じる)

……やはり、か。
左右の路地に行けば踏切の目の前に戻される。

(こうなれば、弦場の提案に賭けてみるしかないだろう)
(最初は一般人だと思っていたが、もしかしたら異能者なのかもしれない)
(ならばその能力でなんとかなる可能性がある)

弦場……で合ってたか?
お前の提案に乗るしかない。
なんとなく想像はついているが、安心してほしい。
一番痛い部分は俺がやる。

(この状況を打開するのに必要なのは異形の縄張りから脱出する能力)
(生贄や代償が必要ならば、渡辺は自分がやるつもりでいた)


【考えてたらすごい時間が経ってました、こりゃいけない】

【自分並かそれよりちょっと小さいぐらいだと、外に弾き飛ばしてしまうことは十分ありますね】

【あと、そろそろ他の方のお時間なのでいったん凍結よろしいですか?】
【弦場さんの空いてるお時間に続きをやりたいと思っていますので、よろしければ教えてください】