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(ちらりと視界に映ったそれはまさに、迫り来る黒い壁)
(圧倒的な質量が……ああ、来る来る来る……一瞬で、ぐっと、ぐぐっと、鼻先に迫って――)
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■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■私たちは、レールの向こう側の沈丁花の茂みに、どさどさっと突っ込んだ)

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(沈丁花の枝葉を掻き分けながら、むくりと体を起こす私)
(自慢の小麦色の肌には、傷ひとつない。骨も異常なし。血を吐いたり内臓潰れたり? あはは、あるわけないじゃないですかー)
(モチのロン、渡辺さんも完全に無傷なはずだ。私と一緒に、私の能力の影響を受けたはずだから)

『ページ・ガール』。真っ黒野郎にぶち当たる直前から、茂みに落ちるまでの間の時間を消し去った。
このチカラの前では、苦痛も死も、私にとって不都合な事実はすべて塗り潰される。
私自身の記憶は消えないから、黒歴史だけはどうにもならないけど。――さーて……!
渡辺さん! 行きましょう! こんなところにいられるか、私は家に帰るぞー! です☆

(私は、つないだままの渡辺さんの手を、強く引っ張った)
(ここは一応、閉じ込められていた空間の外側ではあるけれど、それでもまだ油断はできない)
(あの怪物が追ってきたら、マジでキツいです……てなわけで、猛ダッシュで、外へ外へ逃走だー!)

【というわけで、私の能力はこんな感じで発動します】
【状況描写の、私にとって都合の悪い部分に消しゴム書けちゃうイメージですね】