>>330
(巨大な工作機械の上に立つ狼の異形は、下にある機械と比べてもなお大きく見えた)
(今はもう日本にはいないはずの狼は、今や異形となって山ではなく廃工場に潜み、人々を襲う)
(もはや共存できる存在ではない以上、誰かが止めなければならない)

「……ごめんね、頼まれたから」

(ずっと指をかけていた火縄銃型のキーホルダー、その引き金をついに引く)
(するとキーホルダーはぬるりと姿形を変え、一丁の黒塗り火縄銃として姿を現した)
(それと同時に弾丸が放たれ、狼の脳天めがけて一直線に向かう)
(音も殺気もない、それ故に必殺の一撃だ)

【戦闘はこっちが負ける方向でいきますね】