>>331
………? 
(相手がなにをしているのか、大きな首を傾げて不思議そうに見つめていた)
(夜の闇のような筒先の口がこちらを向いてもなお……、分厚い筋肉が、強靭な骨格が、その程度を驚異と認識していないのかもしれない)
(けれどその一瞬にも満たない瞬間で、自分の死を予期した。血肉を食らったことで取り戻した野生の勘だ。)
(背後にあった機材に美しい穴が空く。 寸前で飛び上がり、回避していた。一瞬でも遅れていたら、脳から尾までの、弾丸の口径の道が出ていたことだろう)

ぐるっ…ぶふっ、ぐるっ…!
(あれがエサではなく、敵だと認識する。飛び上がったまま壁を走る。そのまま、また飛び上がる。)
(その巨大な質量と脚力で、頭上から彼女に飛びつき、組み付こうとした。銃弾は避けたものの、死の恐怖に貫かれ、獣はその獣性を覚醒させている。)

【了解です。ではこのように…】