>>349
(ある黄昏時、雅は街の一角にある公園に立ち寄っていた)
(場所選んだ理由は別に大してないが、身体を外気に触れさせなければカビなどによる腐食が起きてしまうためだ)

「あれは……」

(ベンチに腰を掛ける少女の姿には若干ながら見覚えがあった)
(何度かすれ違っているのみで、会話をしたこともないが学園の生徒のようだ)
(そして、その少女の手元には小さいからくり人形があった)

「こんにちは、可愛らしい人形ですね?」

(相手に警戒を抱かれないように横から近づいて挨拶をする)
(同じ人形好きなのかもしれないし、そうでなかったとしても人形に興味を抱き何かしらの縁と関心があってその人形を手に取っているのだ)
(その関心を抱く理由について雅は興味を持っていた)