>>351
(雅よりも少し体躯の大きい彼女は藍青子と名乗った)
(頭の中で検索をかけるがクラスメートに該当する人は記憶の中ではおらず別のクラスの人か先輩なのだろうと考える)
(顔や体には目立った特徴などはないが、綺麗な藍色の瞳はその中で数少ない特徴というべき印象を雅に与えた)

「私は来栖雅、皆からは色々な呼び名で呼ばれてるけど一番多いのは……名前かな、雅って呼んでください。
 17歳で学園では2年です。」

(雅の本当のことを知っている人、知らない人で呼び方が大きく分かれるがそのどちらにも該当する呼び名を伝えた)
(彼女が横にずれ、座るように促されると私は彼女の隣に座る)

(人形の外見は金髪に西洋風の様相で男女どちらとも受け取れる顔と体格で作られていて、表情は特筆することのない無表情だった)
(西洋のからくり人形というとオートマタやオルゴールの付属として使われるものが多く、彼女の持つそれもそのたぐいの人形かと考える)
(どちらの性別とも見て取れる外観から製作者は性別を断定せずに、買い手に決めてもらうように作ったのだと思った)

「人形の保存状態もいいですし、中身はちゃんと動くのにその値段はかなり得ですね!」

(保存状態もかなり良く、以前の持ち主が大切に扱っていたことがよくわかる)

「前に保管していた方のちゃんとしてるみたいですね、からくり人形は手入れも念入りにしてあげないと動けなくなっちゃいますから……。
 この子には名前とかはついてたりするんですか?」

(人形に名前を付けるのは少女趣味といってしまえばそれまでだが、名前を付けることで愛着がわくこともある)
(雅は管理の都合もあるがそれ以前に人形全てがかけがえの存在であるため名前を付けていた)

【現在の服装などはどうしましょうか、学校帰りでしたら制服、休日でしたら長袖のボタンシャツに黒いひだ付きのロングスカートにします】