(着弾した弾丸が体を通り体内を破壊していく、それと交差するように)
(引き絞った矢を放つように刺突を放てば動作に従うように細い閃光が獣の体を通る)
…………ッ!!
(獣のからだから力が抜ける。)
(口から解放された人が地面に投げ出される。)
(それを追うように受け止める緋彩。)

(どさりと地面に落ちた獣はびくびくと体を痙攣させ地面に血だまりを作っていった)
(重要な内臓か神経を破壊することができたのだろうか、解放された人――身長は160cm前後の成人女性と言ったところか)
(それをかばうように抱いて剣を構える。)
…………っ
(緋彩は喉を鳴らして息をのむ、腕の中のその人は目立った外傷は噛み傷くらいのものだがだいぶ体力が落ちているように見える)
(此方の意図を見事汲み取ってくれた女性の方に注意を向けるとそちらの方に移動を開始する。)