>>416
(自分のことをまるで人形のように呼ぶ雅に、藍は戸惑う)
(そこから急に雅も倒れ込んでしまい、さらに慌ててしまった)

雅ちゃん!?びょびょ病院かな!いや人形だし人形職人に電話かな!?

(そうして藍が戸惑っていると、雅の西洋人形がカバンから補修用か、テープと包帯を取り出してこちらに渡してきた)
(おそらくは治す手伝いをしてほしいということなのだろう)

……いや、まぁ、大体察してはいたけど……間近で見るとやっぱり驚くね。
遠くから操作しているわけじゃない、んだよね。いや凄いなあ……市場で人形使いは見たことあるけど、
人形そのものになっている人は初めてだよ……

(ぼきりと折れてしまった腕に、西洋人形が指示する通りにテープを巻き、包帯をその上に巻いてがっちりと固定する)
(人形の、それも人間そのままのサイズの修理は人生初めてだったが、大きなカバンを持った西洋人形を手伝う形でなんとか治していく)

ちょっと不格好だけど、これで大体治せたかな?
写真も撮ったし、後は帰るだけだけど……雅ちゃん、一人で大丈夫?
よければ送っていくけど、どう?

(人形の護衛があるとはいえ、時間は夕暮れを過ぎて既に夜)
(蝉の声も止み、蒸し暑く薄暗い真夏の夜だ)
(この街の夜が危険だということは、普通でない者ならば誰もが知っている)

【そろそろ〆ですかねー】