>>171
うふふ、そんなに見入っちゃって、ミレイユは綺麗かしら?
「はいっ、ミレイユさん、綺麗で、いやらしくて、私っ、わたしっ……!」
(彼女はまださん付けしてくれているが、それでも、アイビーと違って様づけではない。位が下だということを、わかっている)

「はうぁ……なめてる……」
(手のひらを這う舌の感触が、へばりついている精が拭われる気持ちよさも重なって、とても心地よい)
(ミントにとっては初めての、メスを従わせる快感で、全身に肌が粟立つ興奮が膨らむ)
(彼女の性嗜好が、この時、狂わされてしまった)

「美味しいって、言って。美味しいって、ねえ……美味しそうな顔して?」
(従順に従ったミレイユに、つけあがって更なる命令をする彼女は、アイビーと同じサドの、支配者の心を芽生えさせていた)


ミントとも上手くやれそうでよかったわ……一通り皆さまに挨拶もし終えましたし、
ミレイユに改めて、口だけでない契約書を交わしていただこうかしら
(繋がったままパーティー会場の一周を終え、またステージに戻ると、黄薔薇のブローチをつけたメイドが壇上に待っていた)

ミレイユ、こちらにサインをしてもらいますわ
(その用紙には、こう記されている)

(ミレイユは反逆罪に対する極刑及び公用奴隷娼婦としての奉仕刑を免除する代わり、)
(皇太子妃アイビー・ストレリチアに生殺与奪と、所持していたもの、所縁あるもの全ての権利を委ね、個人所有の奴隷娼婦として、奉じるとともに、)
(その能力によってこの国の発展と平和維持、することをもって贖いと為します)
(それにあたり、今後一切の抵抗、反逆の芽と取り去るべく、契約と呪縛による枷を望みます)


それから――こちらにも。ミレイユの体液をもって、魔術による契約を結んでいただきますわね
(続いて示されたのは、床に敷かれた別の紙。その上に跨りやすいように、ハの字型に骨組みで固定された板が用意されていた)

これを結ぶと、ミレイユは私を害する行いの一切を呪いによりできなくなりますの。もっとも、今もう、そんなつもりはないかもしれませんが
それでも、契約を結べば、僅かな気の迷いすら起こせなくなる、密告のような真似もできなくなる――とお考えくださいな
ミレイユのマゾ汁でもって、私にミレイユが将来的に持ちうる刃の一切を差し出してくださる?

【そういうわけで、表向きの公開用と、魔術的な契約書の二枚を用意いたしましたわ】
【ソフィにはそれをしてもらおうとも思いましたけれど、他所のお嬢様の護衛を兼ねられる奴隷メイドとして、というのも考えており】
【どちらにせよ、戦っては負けての屈辱を味わわされることにはなるかと思っております】
【元お屋敷が舞台も、そうですわね、それでいこうと思いますわ】
【なるほど……でしたら、悪辣なメイドは実質私のスパイとして動いてくださったのなら、かえって寵愛を受けている一人になっているかもしれませんわ】
【もう一人くらいいてもいいでしょうし、もう一人の方は見るも無残な状態にしてしまいましょうか】