>>71-73
差し出した手のひらにスタンガンが押し付けられ、一瞬背筋が凍るが、スイッチは押されない。
逡巡する理絵が判断を下すのを冷や汗と共に静かに待って、望み通りの結果となることをただ願う。
そして遂にスタンガンが離れていき、手のひらに確かな重みが乗せられる。
緊張が解けて安堵と歓喜の気持ちに包まれていた男の耳に理絵の声が聞こえてくる。
何と言ったのか、予想はできるがか細く小さな声をもっとしっかり聴きたくて、囁きかけた。
「なんて言ったのか、その可愛い声をもう一度聞かせて」
左手を背後に引いてスタンガンを自分のスーツのポケットに仕舞い込み、右手が秘部に再び触れようとする。
そして相変わらず小さいがさっきよりははっきりと聞こえる、理絵のおねだりを聞けば。
身体中の血液が沸騰したのではと思うほどの激しい興奮が込み上げてきた。
左手の指がファスナーを下ろし、スーツの中で痛いほど膨れ上がった怒張を解放して、理絵のスカートに押し付ける。
硬く前方に突き出した指よりも遥かに太いその先端が理絵のお尻を突き、感触ははっきり伝わっただろう。
そちらに気を取らせて恐怖を抱かせないよう、同時に右手の中指を割れ目にそっと押し付けて。
「わかった。希望通り、イカせてあげる」
囁きながら、脳内ではお尻に押し付けるモノを挿入するイメージを抱いて、中指を割れ目に押し込んでいく。
襞を優しく撫でるように突き入れて、途中で関節を折り曲げて擦り付ける刺激を与え、ゆっくりと引き抜いて。
再び入れて、とリズムに乗るように丁寧に刺激を与えながら、親指が陰核に触れて捏ねる動きをする。
痛くならないように慎重に、快感の波を受けて理絵が絶頂に行けるよう休みなく、二本の指で攻めていく。
スカートに擦り付けていたモノの先端からは先走りが溢れ、染みを作りかけていたが、左手で一度引きスカートの中に。
すぐにはショーツに押し付けたりせず、脈打たせながら待機させて、右手に少しだけ力を込める。
「さあ、イッてごらん」
そして今回も、男の思惑通りに絶頂へ導くことを刷り込む為に囁く言葉と共に、陰核を強く押し込んだ。
理絵の体が震えて甘い嬌声を聞き取れば、同時に腰を前に動かしてショーツに包まれたお尻に先端を押し付ける。
待機してる間にも滲み出ていた先走りの透明な粘液が理絵のショーツに染み込み、熱く硬い大きな肉の棒の感触も伝わる。
最近暫く溜め込んでいた精子が今か今かと駆け上ってくるが、この後朝練な理絵のことを考えグッと堪えて。
達してしまう前に引き抜いてスーツの中に強引に仕舞い込んでおく。
理絵が絶頂に達した後はゆっくりと緩慢なリズムで動いていた中指も引き抜いて、最後に割れ目を縦になぞってから。
「また気持ちよくなりたかったら、このドアの位置に乗ってきてね」
最後に誘いの言葉をかけて右手を自分の側まで戻し、理絵の最寄り駅に到着すれば体を離しその姿を見送る。
朝練頑張ってねと言うこともできたし、なんなら名前で話しかけることもできるがまだ控える。
必要以上にストーカー同然の存在であることを明かして怖がらせる必要など無い。

そしていつも通りの行動を取って帰宅した後、SNS内の書き込みを見て、男は安堵の息を吐き出した。
理絵を狙っていたという別の痴漢、その人物からの諦めと祝福の言葉。
咄嗟に思考が気になっていた以前の書き込みと繋がって、懸念材料が払拭された気がした。
IDを確かめることも怠って、その人に礼を送ってから、
『それじゃ理絵ちゃんはキープさせてもらうね。
ここから先は一人でやらせてもらうから、鑑賞担当の人たち今までありがとう。
位置は多分変わらないから見たい時は好きなように見て構わないよ』
理絵をキープするという宣言を用意して書き込む。
これによって次からはサポートを受けられなくなるが、もう大丈夫だろうと思える手応えがあった。
理絵から渡されて預かり持ち帰ったスタンガンを部屋に置いて、戦利品のように飾っておく。
朝練に参加する間はあまり触れないだろうなと思いつつ、理絵が姿を見せれば当然触るつもりで。
その後の大会も含めて、理絵を眺め触ることを楽しみにしながらその日は休むことにした。

【敢えてここは勘違いをして油断してしまうことにするよ】
【まだマーキングまでは出来てないけど、次辺りで別の痴漢を出そうかなと悩んでる】
【妨害して助けた後は普段と違い正面から触りたいなと考えていて、素股とか始める前の方がいいかなと】
【理絵ちゃんはどう思うかな】
【おねだりはNGなんかじゃないよ。とても可愛くて良かった】