「この異世界を救ってください。救っていただけたなら、あなたの望むものを一つ、何でも与えます」
「貴方には神のみに扱える力を一つ、与えます。それを使い世界を救うのです」

(突然、神の神殿に召喚された千歳を前に神と名乗った男は千歳を見つめながら事の詳細を告げる)
(この異世界では魔王と名乗るものが人間への侵略行為を行っていること)
(魔物と四天王と名乗る魔族が戦争をしかけ、多くの人々が逃げ惑い助けを求めていること)
(本来英雄となるはずの人物が戦死してしまったこと…)
(それらの情報を千歳に与えるとともに、千歳には特別な素質があり異世界では超人的な魔力を秘めた状態になることを付け加える)
(つまりは、チート能力を与えるので魔王もろとも倒してきてほしい、神としても間接的なサポートは行うとも宣言し)

「ちなみに拒否権はない、もしも断ればこの場で命を奪い強制的に転生させる」

(それは脅しでしかなく、千歳には頷くという選択肢しか与えられていなかった)

「元の世界の時間は止めてある、安心するがいい」
「世界を平和に導けばほしいものが手に入り、そして何事もなく日常に戻るのだ」

(再び千歳は光に包まれ、意見する暇すら与えられず転送は始まってしまうのだった)


(千歳が再び目を開けた時、そこは穏やかな川辺だった)
(周囲は木々に囲まれているが敵対するような気配は感じられず)
(川の先に目を凝らすと小さな村があるのが見える)
(手荷物は背の丈程ある魔法使いの杖、服装は布のシャツにスカート、そして皮のマントのみしかなく)
(肩から提げられたポーチの中には「魔法少女になるには」という小さな手帳が入っている)


【簡単だけど、こんな感じで物語はスタートだよ!】