>>337
(がさりと音を立てて現れたのは緑色の肌を持ちとんがった耳に大きな鼻)
(そして頬にまで届くほどの大きな口を持つ、大体のゲームやアニメでゴブリンと称されるであろう魔物だった)
(手に持ったこん棒は重量もありそうで、もしも振り下ろされればただでは済みそうにない)
(ただでさえ威圧感のあるそのゴブリンは、千歳を見て多少は警戒をしているようだが…)

ギギギ?
(向かってきた千歳は杖を振り上げてやみくもに駆け寄ってくるというもので)
(油断を誘っているのかと一瞬身構えるものの、ゴブリンはこん棒ではなく素手で、鳩尾に一撃を与える)
(まるで獲物を壊してしまわないようにするかのような一撃は、千歳の意識を奪うには十分すぎるものだった)
(その一撃を放った後は、千歳を肩に担ぐようにして、ゴブリンは森の中へと帰っていく)
(こん棒は捨てて千歳の杖を新しい武器としたようにご機嫌な様子で森を進む…)

(巣に持ち帰ったゴブリンはベットとしている木の葉の上に乱暴に千歳を投げ)
オマエ、オレノ子、産ンデ貰ウ。
(千歳に向けてそう言い放ち、そのまま外に出て食事の用意をしているようだ)
(このままベットで様子を見ていれば確実に逃げ場はなくなるが)
(今ならば投げ出された杖を手にもう一度反撃するチャンスがあるかもしれない)
(今のうちに手帳を読み返して魔法少女になる呪文を見つけてもいいだろう)
(もしも無謀な行動に出た場合、ゴブリンの雌として暮らすことになる可能性は高い)


【できたよ!今日もよろしくね!千歳ちゃん!】
【ちょっと強制イベントっぽくしちゃったけど、好みで選択肢を選んでね!】