>>344
(変身の呪文を思い出せず、混乱したまま杖で叩きにいく千歳)
(そんな千歳の動きはお世辞にもいいものじゃなく、よたよたと杖を振り上げる)
(次の瞬間、千歳のお腹に何か硬い物がぶつかるような感覚が走った)
あぐっ……ぅ……
(一瞬瞳を見開いた千歳は、そのまま気を失って倒れてしまった)

(何かにボスンとぶつかるような感覚がして、千歳の意識が覚めてくる)
(ぼんやりと目を開くと、千歳は何か柔らかな所に寝かされていた)
(もしかしたら夢だったのではと周囲を見ると、そこは自分の部屋などではない)
…やっぱり…夢じゃ…ないんだ…
(瞳に涙が浮かび泣いてしまいそうになる)
(でもさっきのモンスターがいると思い、何とか声を出す事だけは我慢できた)
…う、うえっ…怖い、よ…ぉ
(かたかたと震える千歳は、肩のポーチが奪われていない事に気づいた)
あ…ぁ、て、手帳…手帳っ…!
(慌てて手帳を取り出して、神様のメモを見直す)
(見るところは、当然変身する言葉だ)
…魔法の杖よ…
(じっとそれに目を通し、手帳を閉じる千歳)
(葉っぱのベッドの上に起き上がり、胸に手を当てて深呼吸)
(今までにないくらいに心臓が早打っているのが分かる)
(神様の言う通りに変身できれば、何かしらのチャンスができるかもしれない)
(戦うにせよ逃げるにせよ、変身さえできればその覚悟が決められるかもしれない)
ま…魔法の杖よっ、千歳に力を、与えたまえ!
(神様に願うように、千歳は手帳に書いてあった呪文を叫んだ)

【うんっ、よろしくお願いします】
【ちょっと迷ったけど、手帳を読み返してみましたっ】
【あと今日も23時までのリミットなので、そっちもよろしくお願いしまーす】