>>51
腕輪さえ取れば、こんな呪具如き…うっ…!?
(震える手で腕輪を取り外そうとするアリシエルの両手首に、黒いなにかが絡みつく。)
(それは瞬く間に手錠の様に手首に絡みつき、白いグローブを黒く染め上げ、そして腕から力を奪い取っていく)

くっ、しま……あ、ぁ゛!?
(仮面からの命令がより強まる。そして男の声色がダイレクトに脳内に染み込む様に響き渡る)
(『抵抗してはいけない』『力を抜け』『貴方の腕からも、足からも、力が抜けていく』
『貴方は何も考えられなくなる』『指示に従うのが楽になる』)
(どんどん命令が強くなる。視界が文字から離せない。頭の中が真っ白になっていく)
う、ぁ…ダメ……こん、な…こんな、事って……
(膝から力がぬけ、その場にガクリと膝立になる。身体を震わせ、仮面を外そうと頭をふるがそんな事では外れる事もなく)
(どんどんアリシエルの抵抗が小さくなっていく。それでも意志はなかなか屈しないが、それも時間の問題だろう)
う、ぁ……ぁ……なに……も…考えれなく……
抵抗………やめれば…らく……に……私は………おん………な……