>>531
(尻もちをついたサラの表情は、呆然という表現がピタリと当てはまった)
はぁ…はぁ…
(半開きの口の端からは、飲み切れなかったジンの唾液が垂れている)
(そんなサラの前で、ジンは勃起した肉棒を隠そうともせずに扉を確認してから手を差し伸べてきた)
あ…は、い…
(サラはハッとしたように手を握って立ち上がる)
(口の中に残るジンの舌の感触と唾液の味と、股間に残る当てられた肉棒の感触)
(それを考える間もなく、背後で壁が動き始める)
あ…ジンさ…!
(その音に急かされたのか、ジンがサラを背負って部屋から出ていった)

(ジンも疲れているのか、身体を左右に揺らしながら歩いていく)
(密着した胸がジンの背中に擦られて恥ずかしい)
ジ、ジンさん…わ、私、大丈夫ですから…
(下ろしてもらおうと話し掛けたが、ジンはそのままサラを背負って歩いていく)
(もう一度話そうと口を開いたとき、またいつもの浮遊感を感じたかと思うと別の部屋に転移した)
また…部屋…
(僅かに表情を歪めるサラ)
(さっきの部屋の指示の事もあって、不安になっている事が窺えた)
(サラを背負っているジンには扉の上の指示が見えないようで、自然とサラがそれを見る事になった)
あ…え…?
(それを読んだサラの瞳が大きく見開かれる)
あう…ジ…ジン、さん…お、下ろしてください…
(ジンにも見ておらおうと、サラは下ろしてもらうよう話す)
(そしてその間も、サラの視線は扉の文字から離れない)
こんな、事…まで…させられる、の…?
(その声は、サラの呆然自失の様子をよく表わしていた)

【もう時間なので、これで凍結でもいいでしょうか?】
【私の予定ですが、明日の同じ時間に来れると思います】
【ジンさんは明日はどうでしょうか?】