(今回響子は海沿いの街へとやって来ていた。響子自身が住む都会から電車で少し行ったこの場所で)
(何人かの女性が行方不明となる不可解な事件が起きていたからだ。単なる行方不明ならば地元警察等に任せるだろうが)
(複数人が居なくなったとなれば話は少し変わってくる。現地に赴き、何かしらの異常がないか確認する為に休みを利用して訪れていた)
(そして調査を進める内に、妖魔の気配を感じ取った響子は現場に赴くのだが…そこで少し後悔することに)

う〜ん……失敗しましたね…これじゃ明らかに不審者……ええいっ迷っていても仕方ないですね。
ここは一つ、不審者なら不審者として貫き通す位の覚悟をもって挑みましょうか
(響子は聖天使セイクリッドティアに変身をする。純白のグローブにブーツ。サイドテールで結った栗色の髪も蒼くなり)
(レオタード風衣装の上にアーマープレート。武器は具現化する為基本手ぶらなのが強みだったりする。その上に男性用のトレンチコート)
(そして帽子・サングラス・マスクを装着する。)
(変装ではあるが、問題は場所が場所だった。なにせ海岸沿いの喫茶店だ。そんな中にこんな不審者めいた服で侵入すればどうなるか…下手すれば即警察行きかもしれない)
(かといって変身せずに、敵が潜むかもしれない場所に行けばいざという時の対応に遅れる。そう思ったティアは意を決して店内に入るのだが、そこでまた驚愕させられてしまう)

むぐぅ!?んんんんん〜〜〜!?
(入ったと同時に、いきなり抱き着かれ、そしてマスク越しに口づけをされてしまった。長いフレンチ・キスの後、ようやく解放されれば、マスクをとり、呼吸を整えて)
い、いえ……お構いなく……。此方もなにかと怪しい服装ではありますので…。
(これが街の噂になっている過激すぎる女性店員だろう。すぐにティアはそう思い至った)
(女性を見つけては何かとハグし、キスをする、国のスキンシップだそうだが客足が遠のいているらしいと、成程と思う…)

…あら?そう、なのですか…。う〜ん……この格好で待つのも………ってちょ、ちょっと…!?
(此方が一度出直すか、と思案している間もなく、手を取られ二階席へと案内される。店内は不思議と女性店員と自分だけの様。)
(そして周囲からは…残滓程度にしか妖魔の気配は感じれず。空振りかな?と思いながら、渋々二階席へと案内されて)

あ、あははは………これには少し事情がありまして。まぁ、端的に言えば人探しですかね…。
分け合って私自身可笑しな恰好してるのでそれを隠す為に変装してるんです。
(興味津々といった店員の表情に思わず苦笑しつつ応えて)

【お待たせしました!流石に海沿いの店というのが難しかったです…w】