「えーと、お邪魔します」
おお、囲炉裏が現役だ。
さっとメモ帳にその構造を描きとめる。
「では、頂きます」
お茶の温かみが染み込むようだ。
「初めまして、城南大学で民俗学を学んでいる立花と申します。
本日は急なお願いを聞いていただいてありがとうございます。
あ、こちらささやかですが……」
用意の菓子を差し出しつつあいさつ。
……色々聞かせてもらった。
日中戦争で赤紙が来て出征した村人が全員生きて帰ってきた話とか面白いことは面白いけど、ちょっと違うんだよなぁ。
出てくるのは日清日露とか村に電気が通った時とか近代史のものばかり。
ゼミの連中に渡したら面白がったりするんだろうけど……
出来れば、村が出来た時の話とか聞きたいんだけどなぁ。
せめて、明治維新前後の話でも。
【立花の専門は江戸時代より前なので……と言う体で】
【古民家とか古民具とかも嗜むので、洗濯板は使えます】
【あ、いつの間にか暗くなってて結局泊めてもらう展開ですかw】