「じゃあ、こっちに置いて……(ガチャガチャ)」
道端に置いて施錠する。一応チェーンロックで手ごろな立木に括り付けた。
荷物を担ぎなおし、先導する彼女について階段を登る。
下から見るとかなり高いように見えたのは、そのように設計されたからだ。
「ああ、ありがとうございます。
では、拝見させていただきます」
外から見たところ、その蔵はよくある白壁二階建て。
おそらくすべて書類で埋め尽くされた、ということはさすがにないだろう。
「持ち出し厳禁……撮影は?」
「珍しい……まあ、余所者が来るには不便ですが、だからこそこういった古いものが残っている。
それに、単に街から遠いだけなら、もっと遠い遠い山に登ったこともありますから。
山と言えば、山伏の話など聞いたことはありますか?」
ああそうだ、寺の話も聞いておこう。
【昨夜は寝落ちしてしまい、すいませんでした】