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「……特殊過ぎる」

故人いわく
「信仰のあるところ神は存在する、か……」

自分がどういう存在かわかっていて、それを受け入れている。
彼女は正しい。絶対だ。
つまり、“ニーチェの言う超人”である。

「うーん、傷ついてはいるけど、穢れってのとは違うと思うなぁ」

だから、受け流し押し返す。

「神は万物に宿る。故に世界のすべてが神であり、神でないものは存在しえない。

 うちの宗教学の先生の受け売りだけどさ……穢れとか邪気って、そもそもなんだろうね?」

今の彼女を“救う”事は誰にもできないだろう。
過去の自己の全てを否定させることになるのだから。