「個人的には、穢れとか不浄とかは社会的な幻想にすぎないと思ってるけどね」
「共同体の一員であるうえで不都合な衝動その他をひっくるめた総称」
「あらゆる生き物が最初から持っているもの。
不純などと言われる筋合いは本来ない」
言うべきではない、そう思いつつも言わずにはいられなかった。
そして、彼女を抱き締めずにはいられなかった。
「確かに君の言うとおりだ。この世から消えることはない。
そして、社会性に対して矛盾する人間性はあらゆる人の中から消すことは出来ない」
「他人に移し替えるなんて出来るはずもないけど出来たつもりになって自己満足欲求を満たすだけじゃないか」
「君は、自分の人間性をコストとして支払って社会性を担保してるだけにしか過ぎないんだよ」
あらゆる生き物は自身の欲望を否定しない。
ただ、環境に応じて欲望を変形させるだけだ。
彼女は全ての欲望を承認欲求で満たし、僕は知識欲と学術的解釈を貪欲に貪っている。
それはそれとして裸の女性と密着していることは性的欲求を非常に刺激する。