サファイア・トゥインクル・スプラッシュ!!
(サリヴァーンの放った複数の下級妖魔との戦いに、キューティー・サファイアはルビーのように一瞬の大技で倒すことは出来ず)
(肉弾戦である程度相手の動きを弱めてから技を放つという戦いを繰り返していて)
(数が増えれば、元々華奢な分男子としても力が弱い方で、完全に女性の身体になっていれば腕力だけでなく体力も少し落ちていて)
(数が多くなれば疲労も濃くなって、息が上がっているのが分かるほどで、最後の妖魔を輝く光の玉で葬り9
(地上へと着地したサファイアの足元は若干ながらはっきりとふら付いていて、サリヴァーンへ新たな弱点を教えてしまっていた)
絶対、僕の方が早いと思ったのにな。
うん、こちらこそよろしく。
楽しいと良いね。
そうなんだ、今この街出身の画家の個展をしてるから行こう。
(サファイアになったことで二次性徴が止まっているだけではなく、声変りが始まっていた声は声変わりする前と同じかそれよりも高くなっていて)
(ボブカットに近い彩文の髪形と、サファイアに選ばれるまえからもともと華奢で肩幅が狭く)
(男性としては少しだけお尻が大きめだった分、今の状態では完全に大人びた女の子とボーイッシュな女の子の二人組にしか見えず)
(自分が早いと思っていたのに紗枝が先だったことは予想外で、少しだけ困ったような表情も)
(美術館が好きと言われて悦ぶ表情も男子ぽさは薄く、シャツは男子用だったが、パーカーは男子用では大きくユニセックスなものを着ていて)
(正体が淫魔の紗枝には、普通の同年代の男子より男性的な匂いが薄く、変身の影響で僅かに女子の匂いが混じっているのが分かっている筈であった)
結構、印象派の影響を受けてたみたいだね。
お腹空いてない?
クラスの女の子にも人気で僕も好きなスイーツの店があるんだけど甘いもの好きかな?
(絵画展を終えて外に出てきた彩文は、今まで見ていた絵について感想を言いながら)
(そろそろお昼も近く、レストランとかではなくスーツのお店に紗枝を誘う)
その前に、ちょっとおトイレ行ってくるからここで待っていて。
(そう言って駆け出すと男子トイレに入ろうとしたところで、中年の男性に女の子に間違えられて)
(男性だと言えば、間違った男性が謝る姿が見えた)
本当にもう失礼だよね。
気を取り直して嫌なことは忘れてお店に行こう。
ケーキの種類もいっぱいあるし、美味しいからきっと気に入ってもらえると思うんだ。
(プリプリと怒っている姿も男性的というよりは女性的な感じを少しさせながら)
(それでもムッとした顔を最初はしていたが、気分を切り替えてスイーツショップへ行こうと、校内を案内した時のように紗枝の手を取った)