一応立ち回りでは補っているようだけど……
(召喚した妖魔の視点を借りて彩文の立ち回りを観察しているが何度かの肉弾戦の後に技を放つ戦い方を繰り返しているが、元々の体力も弱い方らしくそれもあまり長続きはしていないようだった)
数で潰すかそれとも切れるまで甚振り続けるか……ふふ……
(召喚した妖魔が次々と滅されていく中、サリヴァーンはサファイアを甚振る算段を企てていく)
この街出身の画家……
(彩文の説明を聞きながら彼の身体を観察していたが、やはり声は女の子よりになっており華奢な体躯と肩幅からは男としてみる方が困難なモノだった)
(学校で感じていた匂いからもおおよその察しはついていたが今間近にいる状態で感じる彩文の匂いからは希薄な男性の匂いとそれに交じって女性の匂いが漂い、彼の身体が徐々に女性へ変異していっているということがわかる)
うん……私はまだ芸術のこと……そこまで詳しくは知れてないけど、印象派とかの用語まで知ってるっていう事は……彩くんも結構芸術系統が好きなんだね……?
……あ、そういえば…………
(彩文に食事を提案されると紗枝は同意するようにお腹を摩りながら頷く)
うん、行ってみたい
(彩文に誘われた店はレストランなどではなくスイーツの店で、これもどちらかと言えば女の子寄りの趣味のみせのようだった)
(それは紗枝に合わせていくというよりも彩文本来の性質がそちらに寄っているということを感じさせていた)
……わかった、行ってらっしゃい
(店に向かう前にトイレに向かう彩文を見送ると紗枝はサファイアに嗾けるための妖魔の準備を整える)
―昨晩の戦いであの子の戦い方はわかったけど、一応念のため直接彼らに調べてもらった方が良さそうね……
(時間が来れば来襲するように召喚術を施し終えていると、彩文はトイレの入り口で他の男性に少女と見間違得られていたようだった)
ふふ……災難だったね、彩くんも男の子なのに…………
(同情的な態度をとりつつ内心では憤慨している様子も含めて女性的な丸さを感じながら相槌を打つ)
うん…………行こっか
(彩文に手を取られると紗枝も軽く彩文の手を握り、スイーツショップへと向かっていく)