>>592
やっぱり時代小説はおかしいよね。大体言うと驚かれるし。
科学の入門書は小さい頃から動物とか機械を弄るの好きだったから、もっと詳しく知りたくて。
きっと紗枝ちゃんなら出来ると思うよ。好きな事なら誰だって頑張れるからね。
(時代小説が好きと言うと、お祖父ちゃんの影響とは云え驚かれるのには慣れていて)
(それでも気恥ずかしくて頬を軽く赤らめて、科学の本については本当に好きなことが分るくらい目を輝かせる)
(紗枝のことは何回の小テストで成績が良いのも分かっていて、きっと心理学を頑張れば将来に生かすことができると本気で思っていた)

じゃあ、約束だからね。
(小指同士を軽く絡めて目を見つめてから笑う仕草は男子より女子に近く、そういう仕草も徐々に変身の影響が出ていることに気付かずにいて)
うん、紗枝ちゃんも気を付けて帰ってね。またね。
(これから起きることなんて全く予想もしておらず、笑顔で反対方向へ行く紗枝を見送った)
……えっ、紗枝ちゃん!?
(少しだけ歩いた所で紗枝のか細い悲鳴を聞きつけて、助けに駆け寄ろうと振り返れば)
(目の前に自分よりかなり小さな妖魔が現れて、紗枝を助けに行くのを邪魔すれば睨みつけて)
残念だけど勘違いがだよ、化け物。
(まだ変身するほど強い妖魔とは思っておらず、襲い掛かってきた妖魔を躱すと)
(元からの身体能力で蹴りと突きを繰り出して追い払おうとしてダメージを与えていくが)
(視界の端で紗枝が襲われるのを見ながら焦って、少しずつ戦いの場を紗枝から一瞬死角へなる場所へと引き込む)
紗枝ちゃん、今助けに行くから。
メタモルフォーゼ、キューティー・サファイア!!
(背負っていたバックパックから変身アイテムを取り出すと、円を描き変身アイテムを真っ直ぐ前に腕を伸ばして叫んで)
(蒼いキラキラと輝く光に包まれながら彩文の身体は男性から女性へと変化して、ヒラヒラのサファイアのコスチュームへと変化して)
(変身を終えると一撃で下級妖魔を遠くへ跳ね飛ばすと紗枝の元へと向かう)
貴方、大丈夫?
(妖魔から紗枝を遮るように立つと、油断なく妖魔へと構える)

【先代のサファイアであれば下級妖魔は一撃で倒せたのですが、彩文の力では一撃では倒せず遠くへ飛ばす程度でダメージは与えても倒せてはいません】
【彩文の住む街は、数百年ごとに妖魔が現れて戦巫女やいまのサファイアのような変身ヒロインが現れて異界へと押し戻してきた歴史があります】