>>615
あ……おはよう、彩くん……
(昨日の帰宅中の一軒については紗枝自身の仕業ということもあり、彩文から特に言及されなければ話さずにいた)
……
(あの戦闘以降も昨晩は体の疼きに悩まされていたであろうことが普段と比べて大人しい様子を見て容易に察しがついていた)
…………
(そして、先日淫紋を刻んだ少女……梨奈が彩文と話している内容も聞き取ると静かに笑みを浮かべて本のページをめくる)
―……講堂ね、ぜひとも頑張ってほしいわ
(あどけない少女の純真を弄び、淫魔である彼女は悦に浸る感覚を覚えていた)

(そして放課後、彩文と梨奈の二人が講堂に入るのを確認すると紗枝は気配を消してその様子を伺っていた)
……
(梨奈はサリヴァーンに無理やり後押しをさせられたこともあるが当初の予定通り彩文に告白をし、熱意のこもった眼差しと純粋な好意を彩文にぶつけていた)
(だが最終的な意思決定は彼らの自由意志ではなくその体に刻まれた淫紋によって導かれ、本人の意思とは関係なく受け入れていた)
(音もなく講堂の中に紗枝は入り込むとその姿を静かに傍観するように物陰で壁に寄り掛かりながら顛末を見る)
(彼女の瞳はサリヴァーンの紅く輝く瞳へ変化し、魔力によって自身の存在を掻き消して梨奈に仕掛けていたトリガーを発動させる)
―さぁ、貴女の目的は何だったかしら?
―その眼前にいる子を欲望に従って蹂躙しなさい
(梨奈の脳内に直接語り掛けると、彼女の身体に刻まれている淫紋が再び煌めき彼女の欲望を加速させる)
(キューティー・エンジェルズとして魔力を感じることができれば梨奈の鎖骨近辺に光る淫紋に気が付くこともできるだろうが、気が付けずにいると梨奈へ施した催眠は彼女の彩文に対する女装欲求を高めることになる)