納屋に近づいた途端、大きな影が飛び出しライアに飛び掛かる。
ダガーを持った方の腕を背中側に捻り上げ、痛みで手放したダガーが地に転がる音がして。
ほんの数秒でライアを拘束してしまい。

「討伐隊ってのは…向こうの広場で酒盛りしてる連中の事じゃねえのか?
あんなにどんちゃん騒いでたら、どこで何してるか丸わかりだぞ」
太くごつごつした指がライアの腕をがっちりと押さえ込み、改めてその顔をねちっこい視線でじっくりと眺め
「見張りも置かずに良い気なもんだな?しかも目当ての女の方から来てくれるとは好都合だ…ははっ!
おらっ…痛い目みたくなかったら大人しく歩けよ?」
ダガーを拾い上げると、その刃先をライアの首元に向け、堂々と広場の方へ進んでいき。

「おい!お前ら!悪いが帰る時間だ!この女を殺されたくなかったら、馬用意しな」
祝杯のムードは一転、広場には緊張感が走り、ざわざわとどよめきが広がっていき
「それとも俺と一対一で勝負できる勇気のある奴でもいるか?勝負なら受けてやるぞ?今なら片手がふさがってるからハンデ付きだ」
「もっとも、そんな状態の俺に負けたら面目も何も丸つぶれだろうがな…どうだ?いねえのか?」
挑発するように討伐隊を煽るが、捕縛するために十数人がかりで相手をした野盗を前に名乗りを上げる者は出てこない様子で

【展開強引だったら申し訳ない、変えた方が良いとこあれば遠慮なく言って大丈夫だからね】