バスの中心を走る通路を挟んでかすみとは反対の席に座っている四十代の中年男
頭髪は少し薄くなり始めているが髪型や時計には品が有り普段はスーツ姿で会社に勤めている
既に結婚はしているし子供も二人いた
今は知人と飲みに行った帰りでラフな冬用の装い
まだ酔いの冷めない頭で適当に座った席がかすみの反対側という幸運
そんな幸運に感謝しながら時折胸の揺れを盗み見ては若い体の瑞々しさを目で堪能している
何度も見るうちに自分の分身が硬く大きくなってきていることは自覚していた
ただ真っ当な社会人として学生に強引に手を出して身の破滅を選ぶような真似はしない
あくまで一時的な目の保養
そんな考えを打ち砕く事件が訪れた
バスが大きく揺れる
これは胸も当然揺れるだろうと単純な考えでかすみの胸を見た
男の視界が捉えたのは確かに期待通り大きな果実が揺れに合わせて弾む光景
しかしその時に胸の輪郭が普通ならば有り得ないほど綺麗に弧を描いて乳房の形をセーラー服に浮かび上がらせた
瞬間的に男の脳裏で思考が巡らされる
そもそも土曜のこんな時間にセーラー服の少女がバスに乗っていることがおかしいのだ
先程見た光景とその疑問とが結びついてかすみがそういう目的の女だと推察する
年齢を偽っているとまでは思わなかったが手を出しても強引にはならないと気付いた
その瞬間男は盗み見るのをやめて下卑た欲望に満ちた視線を堂々とかすみに向けながら笑みを浮かべた
視線を向けるだけで収まらない
男は軽くズボンに触れてから腰を上げてかすみの座る席の正面に立つ
大きくテントを張るズボンをバスの揺れに合わせて振りブラジャーを着けずにバスを乗り込んだ痴女を誘う
ズボンのファスナーは少し下に降りていて引き手の金具が前に向いている
男は吊り革に捕まり上からかすみを見下ろしながらどうするかをニヤついた笑みで見ていた