「もう、すっかり春ですわね♪」

膨らんだ桜の蕾を見上げながら、川沿いの遊歩道をのんびりと散歩する。
沈みかけた太陽の光を、エリカの金髪が柔らかく受け止める様は、すれ違う学生たちの目を惹いた。
袖が少し余り気味な、白いパーカーの裾からは、黒いタイツに包まれた肉付きの良い脚がスラリと伸びて、少々目に毒かもしれない。
もっとも。
それを言うならば、もっと目に毒なのは、多少オーバーサイズ気味な上着の丈だけがぴったりな理由になってしまっている上半身――

「フフッ、今の子たち、どこをご覧になっていたのかしら?」

――即ち、そこだけ布地を押し上げる程に窮屈な、豊か過ぎるバストの方だろう。
メートル級のボリュームを詰め込まれ、ファスナーは一番上まで上がりきっていない。
結果として、バストに布地を引っ張られる形となり、裾はヒップの丸みを辛うじて隠せる程度までずり上がってしまっていた。

(……でも、まさかこの下の恰好までは、想像できないでしょうね)

仄かに頬を赤らめて、転落防止の柵に寄りかかる。
柵の上に丁度オッパイが乗っかって、少し楽ですわ――などと思いつつ、川の向こうで目を丸くしている少年へと手を振ってみた。
ポニーテールにまとめた金色の髪が、夕暮れの風にふわりと揺れる。
変装のつもりで掛けた伊達メガネのずれを、指先で直してから、公園に繋がる遊歩道のわき道目指し、エリカは再び歩き始めた。

「暖かくていい気持ち、ですわ♪」

パーカー一枚に覆われた胸を大きく反らして伸びをすると、春の空気が火照った体に心地よく染みわたっていった。

【前の方の募集から一週間以上たっていますし、そろそろ募集しても宜しいかしら】
【春休みの公園で遊ぶショタっ子たちをからかうイケないお姉さん】
【もしくはホームレスの方々に、今夜のオカズ(意味深)をお届けするボランティアなんてのも良いですわね】