>>36
【それではエピローグ投稿させていただきます】
【今回は楽しいプレイありがとうございました!】


やれやれこれで今日の仕事は終わり……っと!
モニターに写し出された男どもの死体の山と午後五時を指す時計を見ながら
保安局オペレーター、フローラ・ウィンクルムはゆっくりと背伸びをして立ち上がる

最初のうちこそ慣れないことばかり……昼の"措置"の光景を思い出して
夕食がノドを通らないこともザラだったが今ではもう慣れたものだ

国家保安局の任務、それは国民の生活を犯罪や反体制組織の手から守り抜くこと
そう私は正しいことをしている、子供の頃アニメで見て何度も憧れたような正義のヒロインになったのだ
睡眠不足や栄養失調で倒れているような暇などない

だが、それにしても……昼、処分した人物のことを一人だけ思い出す
レジーナ・スティレット
私とそれほど年の変わらない、いいやむしろ外見だけなら私より幾分若く見える女性のこと

だがその可愛らしい顔も最期には変わり果てた状態と化していた

見開いた目からは眼球がほぼ飛び出していたし
アームレストを掻きむしったのだろう、爪はボロボロ
その口からは長い舌を突き出し多量のヨダレも垂れていた

その無残な状態が彼女自身の開発したガスによるものか、"司令"の慈悲によるものかは
まったくわからないが……

「わたしもいつか……こうなるのかな?」

この仕事に"絶対の安全"など存在しない
レジーナが最期に見せたようにいつフローラも闇の勢力の手によって捕らえられ
残酷な死刑台に拘束されるか分からないのだ

自分が死んだらどういう状態になってしまうのだろう
自分と同じぐらいの歳の若い女性の死体を見ていたら本当に怖くなったのだ


「……うん、仕方ない、今日は飲んで忘れようっ!」

一人そうつぶやくと彼女は更衣室に入り保安局のスーツを私服に着替える
そうだ、手を止めるわけにはいかない、そんな暇はないのだ
明日も私たち国家保安局第三課には5人ぶんの"予定"があるのだから